原発反対派の人が残した文章をネットで見ての感想(その1)
昨日、東京電力の原発事故、放射能漏れ事故がらみで2ちゃんねるを見ていたら、かつて原発作業員をやっていた人が生前に残した文が出てきた。氏が亡くなったのは1997年だったので、氏が遺した文章をインターネットで見られるよう転載したもののようだ。
その人はどうも北陸に住んでいたらしい。
全国の原発を作業で回っていたらしい。
うろ覚えでしかないが、適当に箇条書きしてみる。
【原子炉そのものについて】
原子炉は人体に害がある放射能を浴びること(被爆)が避けられず、被爆許容量通りに作業すると、熟練するほど作業ができないため、熟練した人が皆無に等しい状況となってしまう。
それから、船舶や鉄道車両、金属加工などでは、見せて、教えて伝える技術の継承もできない。稼動前に組み立てる作業だけなら継承も可能そうだが、巨大建造物なんてそうそう作り続けるものでもないため、そんなに継承されるものでもない。
それでも、日立、東芝、三菱重工業、日本製鋼所(JSW)などの工場は継承できている方。
メンテナンスは、放射能を防ぎようもない原子炉自体を相手にするので、教えるにも時間が足らな過ぎ、伝えようもないのが現実。
また、メンテナンスの作業も、防護服の形状から、動きにくいところに、視野も狭く、かつじっくり作業を見させることもできないのだから、継承なんてほとんどムリと言っていい。
日立・東芝・三菱重工などの設計部門は優秀かもしれないが、それを組み立てる人、運用する人はその限りではない。設計図通りに組み立ててくれるとは限らない。ビミョーなところで欠落なんて当たり前のように起こる。ねじがきちんと締められていないとか、針金を落としたとか。一般家屋なら大して問題視しないで済むことも、ここでは大問題につながりかねない。
だが、原子炉から切り離せない放射能があるため、優秀な作業員は常時不足することになり、微小な問題はむしろ多発することとなってしまうのは自明だ。
機械については、産業用機械や自動車、家電製品でも製造不良や故障はつきものである。原子炉も例外ではない。だが、放射能の存在があるため、稼動に差し支えない故障・不具合については放置する以外にない現実すらある。
【使用済み燃料について】
原子炉で使われた燃料棒はやがて使えなくなり、炉の外に出される。
使用済み燃料棒の中には、「プルトニウム」が含まれているのだが、それは猛毒であると同時に、半減期が2万4千年であるため、ほぼ半永久的に存在するといってもいい。そのプルトニウムをなくすには、原子炉内で以下の反応をさせることぐらいしかないのが現状。
プルトニウム239に2個の中性子を当てる
プルトニウム241ができる
これがベータ崩壊して、アメリシウム241へ
原子炉では、使用済み燃料が大量に冷却水に覆われる形で管理されている。
だが、この管理は半永久的にやる必要がある。管理するためには大量の燃料が必要だ。
300年管理する…と言うのがオフィシャルコメントだが、それで足りるのか?
【現場の作業員について】
作業員は、当然のように熟練したものはマレ。熟練する前に白血病などで息絶えてしまうからだ。
彼らは、農閑期の農夫とか、ホームレスのような人ばかり。下請け労働者、非行少年、放浪者…新宿中央公園や上野の西郷隆盛像裏なんかで人夫を集めているんだろうか。
電力会社では、彼らにみっちりと教育をするんだとか。でも、そこには危険な話は出てこない。「国の基準通りだから大丈夫」ってことばかり。
実際には、外から被爆するばかりでなく、鼻や口から入ってしまったチリ・ホコリで被爆するケースもある。外から被爆するより怖い。汗や糞尿の形で体外に出ればまだいいが、全てが体外にでるとは限らない。血となり肉となり、生涯体内にあり続けることも十分に考えられるのですから。
【現場作業について】
ボルトを締める、溶接するなんてことは必要不可欠なのでやらないことにはどうしようもないが、その作業にあたり、当然のように「被爆」問題が出てきてしまう。
「許容される被爆量」の時間はわずかしかないため、1人ができる作業量もたかが知れている。
「ねじを3つ締めるためだけに、人を多数集めた結果、400万円も要してしまった」ってことが記されていた。
直感的には、「何でロボットを使わんのよ」となるのだが、放射能が機械作動をおかしくしてしまうのでダメだって事も。
さらに言うと、溶接工も、作業内容から目を傷めるので、(20歳ぐらいからはじめるとして)30歳では使い物にならなくなってしまうらしく、お払い箱になってしまった人が流れ着いてくることが多いんだとか。
結局、「何でこんな危険なものを」って事にとどまらず、「長期的に見れば経済的にもワリに合わない」ってこと。なんでこんなバカなことを推進するのか…って論調になっているのが理解できた。
去年だったか、フランスかドイツの原子炉閉鎖の話がNHKスペシャルで取り上げられていた。「放射化」してしまった炉は解体しても行き先がないので、その場に放置する以外にないとか、廃棄済み燃料を半永久的に管理し続けなければならないとか、そんな無茶苦茶な、ってことが取り上げられていたのである。
原子力反対論者がはっきりといるのが、こうした現実から理解できた。
ただ、反対論者の意見が、ややもすれば感情論的扱いにされてしまうので、「またギャーギャー言いやがって」って聞こえてしまうのも事実である。
(その2に続く)
その人はどうも北陸に住んでいたらしい。
全国の原発を作業で回っていたらしい。
うろ覚えでしかないが、適当に箇条書きしてみる。
【原子炉そのものについて】
原子炉は人体に害がある放射能を浴びること(被爆)が避けられず、被爆許容量通りに作業すると、熟練するほど作業ができないため、熟練した人が皆無に等しい状況となってしまう。
それから、船舶や鉄道車両、金属加工などでは、見せて、教えて伝える技術の継承もできない。稼動前に組み立てる作業だけなら継承も可能そうだが、巨大建造物なんてそうそう作り続けるものでもないため、そんなに継承されるものでもない。
それでも、日立、東芝、三菱重工業、日本製鋼所(JSW)などの工場は継承できている方。
メンテナンスは、放射能を防ぎようもない原子炉自体を相手にするので、教えるにも時間が足らな過ぎ、伝えようもないのが現実。
また、メンテナンスの作業も、防護服の形状から、動きにくいところに、視野も狭く、かつじっくり作業を見させることもできないのだから、継承なんてほとんどムリと言っていい。
日立・東芝・三菱重工などの設計部門は優秀かもしれないが、それを組み立てる人、運用する人はその限りではない。設計図通りに組み立ててくれるとは限らない。ビミョーなところで欠落なんて当たり前のように起こる。ねじがきちんと締められていないとか、針金を落としたとか。一般家屋なら大して問題視しないで済むことも、ここでは大問題につながりかねない。
だが、原子炉から切り離せない放射能があるため、優秀な作業員は常時不足することになり、微小な問題はむしろ多発することとなってしまうのは自明だ。
機械については、産業用機械や自動車、家電製品でも製造不良や故障はつきものである。原子炉も例外ではない。だが、放射能の存在があるため、稼動に差し支えない故障・不具合については放置する以外にない現実すらある。
【使用済み燃料について】
原子炉で使われた燃料棒はやがて使えなくなり、炉の外に出される。
使用済み燃料棒の中には、「プルトニウム」が含まれているのだが、それは猛毒であると同時に、半減期が2万4千年であるため、ほぼ半永久的に存在するといってもいい。そのプルトニウムをなくすには、原子炉内で以下の反応をさせることぐらいしかないのが現状。
プルトニウム239に2個の中性子を当てる
プルトニウム241ができる
これがベータ崩壊して、アメリシウム241へ
原子炉では、使用済み燃料が大量に冷却水に覆われる形で管理されている。
だが、この管理は半永久的にやる必要がある。管理するためには大量の燃料が必要だ。
300年管理する…と言うのがオフィシャルコメントだが、それで足りるのか?
【現場の作業員について】
作業員は、当然のように熟練したものはマレ。熟練する前に白血病などで息絶えてしまうからだ。
彼らは、農閑期の農夫とか、ホームレスのような人ばかり。下請け労働者、非行少年、放浪者…新宿中央公園や上野の西郷隆盛像裏なんかで人夫を集めているんだろうか。
電力会社では、彼らにみっちりと教育をするんだとか。でも、そこには危険な話は出てこない。「国の基準通りだから大丈夫」ってことばかり。
実際には、外から被爆するばかりでなく、鼻や口から入ってしまったチリ・ホコリで被爆するケースもある。外から被爆するより怖い。汗や糞尿の形で体外に出ればまだいいが、全てが体外にでるとは限らない。血となり肉となり、生涯体内にあり続けることも十分に考えられるのですから。
【現場作業について】
ボルトを締める、溶接するなんてことは必要不可欠なのでやらないことにはどうしようもないが、その作業にあたり、当然のように「被爆」問題が出てきてしまう。
「許容される被爆量」の時間はわずかしかないため、1人ができる作業量もたかが知れている。
「ねじを3つ締めるためだけに、人を多数集めた結果、400万円も要してしまった」ってことが記されていた。
直感的には、「何でロボットを使わんのよ」となるのだが、放射能が機械作動をおかしくしてしまうのでダメだって事も。
さらに言うと、溶接工も、作業内容から目を傷めるので、(20歳ぐらいからはじめるとして)30歳では使い物にならなくなってしまうらしく、お払い箱になってしまった人が流れ着いてくることが多いんだとか。
結局、「何でこんな危険なものを」って事にとどまらず、「長期的に見れば経済的にもワリに合わない」ってこと。なんでこんなバカなことを推進するのか…って論調になっているのが理解できた。
去年だったか、フランスかドイツの原子炉閉鎖の話がNHKスペシャルで取り上げられていた。「放射化」してしまった炉は解体しても行き先がないので、その場に放置する以外にないとか、廃棄済み燃料を半永久的に管理し続けなければならないとか、そんな無茶苦茶な、ってことが取り上げられていたのである。
原子力反対論者がはっきりといるのが、こうした現実から理解できた。
ただ、反対論者の意見が、ややもすれば感情論的扱いにされてしまうので、「またギャーギャー言いやがって」って聞こえてしまうのも事実である。
(その2に続く)
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