「退職して医師を目指す」受け取ったメールについて考えてしまった…
今日と明日はセンター試験だ。
東北新幹線・小山駅の架線故障の影響で、試験開始までに試験会場に着けなかった人が出る被害も起きた。
自分にとっては、ずいぶん昔の話だ。
それも2回も。現役生のときは、当時の自宅から1時間以上もかかる目黒の東京都立大学(今は移転したのでない)を会場にされた。高校で受験申し込みを一括して大学受験センターに送付し、高校から受験票を受け取る形だったが、受験票を受け取ったとき「ふざけんなよ」、と思った。
浪人生のときは上野の東京藝術大学だった。これは、単純に最寄りだったので文句は言えなかった。
もっとも、点数が取れなくて、一応某国立大学は受験したものの、あえなく撃沈(涙)。
昨日、腐りきったオフィスでメール整理をしていた。
スパムよろしくどーでもいいものは、即時削除扱いとするのだが、それでも一応企業内であるため、「バイアグラ」「援助交際」のようなものは届きにくい。英文スパムにありがちな「借金圧縮」のようなものもめったに見かけない。
それでも、メーリングリストで強制的に送りつけられるのは不快だ。
そんな中、メーリングリストで強制的に送りつけられたものの中に、初めて見た名前の人から「退職のご挨拶」なんてものが見つかった。
何となく気になったので、削除する前に読んでみた。
【メールの中身】(冒頭の挨拶なので略)
私事で恐縮ですが、本日12月22日をもちまして、
退職することとなりました。
入社してから2年と8ヶ月という短い期間でしたが、
多くの方々にご指導をいただき、また大変ご厚意に接して
いただけたおかげで今日までやってこれました。
この場を借りまして、皆様には御礼申し上げます。
退社後は、医学の道を目指す為
一年間の予備校生活の後に再度の大学入学をする予定です。
●●に入社してから、ビジネスパーソンとしての基本から学び、
●●●●の製品を担当させていただいた事は、
本当に貴重な経験でした。
その経験を活かし、立派な医師になり恩返しできればと思います。
(締めの挨拶なので略)
【メールはここまで】
※黒丸にしているところは、書いてしまうと腐りきったオフィスがどこであるか特定できてしまうためマスクの扱いです。
メールに記されている将来については、突っ込みどころ満載であるが、朽ち落ち始めた腐りきった企業から逃げ出したのだとも解釈できた。
三行半を突き付けたとしていい。
彼は2008年4月に大卒で入社した。浪人なし、留年なし、大学院なしの最低限で行けば、2004年に大学入学の25歳の年次となる。
担当業務は営業だったので、大学院の修士課程に進んでいたとは思い難い。
24歳から26歳と推定できる。まだやり直しが効く年齢だ。
しかし、他の会社へ転職を図っても、よほどのことがない限り状況好転など図れない。
公務員へ転職しても、大差ないだろう。
そこで、士業をと考えても、新規参入組の苦境が見えてしまう。
弁護士や公認会計士、税理士の国家資格を取れても、今では年収200万円や300万円なんて当たり前、って世界が広まっている。
かつては高収入職種のひとつであった歯科医も、医療保険制度の変更に、単純な歯科医の過剰が重なって、歯科大学への多額な授業料や寄付金に対する回収がままならないばかりか、低所得職種と変わってしまった。
しかし、医師については、弁護士、会計士、歯科医などのような苦境は今のところ伝わってきていない。
それから、薬剤師については、鼻っから頭になかったのだろう。
そもそも、腐りきった会社は医薬品関係ではないので、薬学部にいたことも到底考えられないのである。
薬学部に再入学って、ほとんど聞いたことがない。
件の彼が、弁護士や会計士などを考えたかどうかはわからないまでも、生きていくためには医師になるしかないと決断し、退社に至ったって事だろう。
確かに、会社を辞めて医学部に入学し、医師になろうって人は珍しくない。
腐りきったオフィスがある企業では、三行半をつける形で辞める者が続出している。
リーマンショックの前だが、「留学」で辞めたものがいた。
55歳になったら、酷過ぎる待遇に変えさせられることに嫌気を指して辞めてしまう。
沈没寸前の船から、ネズミが逃げ出すのと似たものを感じた次第です。
※2018/09/30追記
かねてから
「アスペルガー・サイコパス・ADHD・奇人変人」
「(私大で)寄付金要請を断った」
に該当する受験生は面接試験でふるい落とすなんて話は聞いていた。
それに加えて、2018年、東京医科大学事件をキッカケに、
「出産・育児で稼働率が下がる可能性が高い女子」
「3浪を越えると留年などで医師国家試験にたどり着けないドロップアウトが統計的に増えるので、3浪以上(入学時21歳以上)の人」
に、減点処置を掛けてふるい落とすことも表面化した。
食える士業として今も残っているのが「医師」なんて理由から、医学部医学科の入学希望者が異常に増えてしまった。
その結果、「医科大学」「大学医学部」に受験生の買い手市場が訪れ、経営の論理が強く反映されてしまったって感じがする。
44歳の女子NHKアナウンサー・島津有理子さんが退職し、医学部医学科入学から医師を目指すなんてものが配信されていた。
おそらく「学士編入」→「一般入試」の併用と思われる。
島津さんは「広告塔」のような扱いができないでもないので、一般には高齢過ぎる44歳でも医学部医学科に入学するためのアドバンテージがあることは否定できないが、果たして。
島津さんは、「学士編入」では以下を避けて受験するものと考えられる。
〔年齢に厳しい大学(学士編入実施校)〕
北海道大学 弘前大学 秋田大学 群馬大学 筑波大学 千葉大学 東京医科歯科大学 浜松医科大学 神戸大学 鳥取大学 山口大学
件の彼については、年齢的には島津さんよりはるかに有利であるが、それでも「一般受験」では「8浪」がスタートとなってしまったので、合格のハードルが上がったことは否定しようもない。
所望のようなキャリアを積めた場合、最速で「2012年4月に3年次編入→2015年に医師国家試験合格、2016年3月卒業」、一般的には「2012年4月に入学→2017年に医師国家試験合格、2018年3月卒業」となるが、その後の20代転職市場の劇的好転でドロップアウト、再就職した可能性も否定できない。
東北新幹線・小山駅の架線故障の影響で、試験開始までに試験会場に着けなかった人が出る被害も起きた。
自分にとっては、ずいぶん昔の話だ。
それも2回も。現役生のときは、当時の自宅から1時間以上もかかる目黒の東京都立大学(今は移転したのでない)を会場にされた。高校で受験申し込みを一括して大学受験センターに送付し、高校から受験票を受け取る形だったが、受験票を受け取ったとき「ふざけんなよ」、と思った。
浪人生のときは上野の東京藝術大学だった。これは、単純に最寄りだったので文句は言えなかった。
もっとも、点数が取れなくて、一応某国立大学は受験したものの、あえなく撃沈(涙)。
昨日、腐りきったオフィスでメール整理をしていた。
スパムよろしくどーでもいいものは、即時削除扱いとするのだが、それでも一応企業内であるため、「バイアグラ」「援助交際」のようなものは届きにくい。英文スパムにありがちな「借金圧縮」のようなものもめったに見かけない。
それでも、メーリングリストで強制的に送りつけられるのは不快だ。
そんな中、メーリングリストで強制的に送りつけられたものの中に、初めて見た名前の人から「退職のご挨拶」なんてものが見つかった。
何となく気になったので、削除する前に読んでみた。
【メールの中身】(冒頭の挨拶なので略)
私事で恐縮ですが、本日12月22日をもちまして、
退職することとなりました。
入社してから2年と8ヶ月という短い期間でしたが、
多くの方々にご指導をいただき、また大変ご厚意に接して
いただけたおかげで今日までやってこれました。
この場を借りまして、皆様には御礼申し上げます。
退社後は、医学の道を目指す為
一年間の予備校生活の後に再度の大学入学をする予定です。
●●に入社してから、ビジネスパーソンとしての基本から学び、
●●●●の製品を担当させていただいた事は、
本当に貴重な経験でした。
その経験を活かし、立派な医師になり恩返しできればと思います。
(締めの挨拶なので略)
【メールはここまで】
※黒丸にしているところは、書いてしまうと腐りきったオフィスがどこであるか特定できてしまうためマスクの扱いです。
メールに記されている将来については、突っ込みどころ満載であるが、朽ち落ち始めた腐りきった企業から逃げ出したのだとも解釈できた。
三行半を突き付けたとしていい。
彼は2008年4月に大卒で入社した。浪人なし、留年なし、大学院なしの最低限で行けば、2004年に大学入学の25歳の年次となる。
担当業務は営業だったので、大学院の修士課程に進んでいたとは思い難い。
24歳から26歳と推定できる。まだやり直しが効く年齢だ。
しかし、他の会社へ転職を図っても、よほどのことがない限り状況好転など図れない。
公務員へ転職しても、大差ないだろう。
そこで、士業をと考えても、新規参入組の苦境が見えてしまう。
弁護士や公認会計士、税理士の国家資格を取れても、今では年収200万円や300万円なんて当たり前、って世界が広まっている。
かつては高収入職種のひとつであった歯科医も、医療保険制度の変更に、単純な歯科医の過剰が重なって、歯科大学への多額な授業料や寄付金に対する回収がままならないばかりか、低所得職種と変わってしまった。
しかし、医師については、弁護士、会計士、歯科医などのような苦境は今のところ伝わってきていない。
それから、薬剤師については、鼻っから頭になかったのだろう。
そもそも、腐りきった会社は医薬品関係ではないので、薬学部にいたことも到底考えられないのである。
薬学部に再入学って、ほとんど聞いたことがない。
件の彼が、弁護士や会計士などを考えたかどうかはわからないまでも、生きていくためには医師になるしかないと決断し、退社に至ったって事だろう。
確かに、会社を辞めて医学部に入学し、医師になろうって人は珍しくない。
腐りきったオフィスがある企業では、三行半をつける形で辞める者が続出している。
リーマンショックの前だが、「留学」で辞めたものがいた。
55歳になったら、酷過ぎる待遇に変えさせられることに嫌気を指して辞めてしまう。
沈没寸前の船から、ネズミが逃げ出すのと似たものを感じた次第です。
※2018/09/30追記
かねてから
「アスペルガー・サイコパス・ADHD・奇人変人」
「(私大で)寄付金要請を断った」
に該当する受験生は面接試験でふるい落とすなんて話は聞いていた。
それに加えて、2018年、東京医科大学事件をキッカケに、
「出産・育児で稼働率が下がる可能性が高い女子」
「3浪を越えると留年などで医師国家試験にたどり着けないドロップアウトが統計的に増えるので、3浪以上(入学時21歳以上)の人」
に、減点処置を掛けてふるい落とすことも表面化した。
食える士業として今も残っているのが「医師」なんて理由から、医学部医学科の入学希望者が異常に増えてしまった。
その結果、「医科大学」「大学医学部」に受験生の買い手市場が訪れ、経営の論理が強く反映されてしまったって感じがする。
44歳の女子NHKアナウンサー・島津有理子さんが退職し、医学部医学科入学から医師を目指すなんてものが配信されていた。
おそらく「学士編入」→「一般入試」の併用と思われる。
島津さんは「広告塔」のような扱いができないでもないので、一般には高齢過ぎる44歳でも医学部医学科に入学するためのアドバンテージがあることは否定できないが、果たして。
島津さんは、「学士編入」では以下を避けて受験するものと考えられる。
〔年齢に厳しい大学(学士編入実施校)〕
北海道大学 弘前大学 秋田大学 群馬大学 筑波大学 千葉大学 東京医科歯科大学 浜松医科大学 神戸大学 鳥取大学 山口大学
件の彼については、年齢的には島津さんよりはるかに有利であるが、それでも「一般受験」では「8浪」がスタートとなってしまったので、合格のハードルが上がったことは否定しようもない。
所望のようなキャリアを積めた場合、最速で「2012年4月に3年次編入→2015年に医師国家試験合格、2016年3月卒業」、一般的には「2012年4月に入学→2017年に医師国家試験合格、2018年3月卒業」となるが、その後の20代転職市場の劇的好転でドロップアウト、再就職した可能性も否定できない。
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