カオスな新大久保
ヘンにストックが溜まってしまっている。
後に自殺することになる金大中が大韓民国大統領だった1998-2003の頃、韓国ではそれまで排除していた日本文化を開放するように変わったが、それと時を合わせるかのようにアジア各国などへエンタメビジネスも出て行くようになっていった。
どうしても最初に頭に浮かぶのは「冬のソナタ」になってしまうが、それ以前から海外進出がはじまっていたはず。
ペ・ヨンジュン、チェ・ジウ、チャン・ドンゴン、イ・ビョンホン、ウォンビン、少女時代、KARA、SE7EN…興味がないので上っ面だけ。
新宿駅のあたりですら滅多に行かない自分である。新大久保?最後に行ってから10年位平気で経っている。
よくある雑然とした街だった…そんなイメージしか持っていない。
しかし、冬の初めに行ったときには「ここはどこだよ」って感じに変質していた。
リトルソウル・リトル上海・リトル香港・リトル東京が混在しているような…訳のわからん街になっていたのだった。

まずは穏当に新大久保駅から。駅そのものはよくあるもの。それだけでおしまい。
山手線しか停まらないのであるが、私鉄沿線の各駅停車しか止まらない駅に比べれば立派。
後術するが、韓国人や中国人などが大量に行き来する上に、「韓流」に毒された今昔ねーちゃん(10代もいれば、70代もいるから)まで遊びにやって来るせい。
不思議な人出だった。
高架上に写る山手線車両は「けいおん!ラッピング電車」だったが、これはあくまで偶然。

新大久保駅から、大久保通りを西に300mほど行くと、大久保駅に行きつく。
こちらは、私鉄沿線の各駅停車しか止まらない駅のように、高架と駅の入り口しかない。味もそっけもない。
「新大久保駅」の方が「大久保駅」より立派なのは、単純に乗降客数の差によるもの。
乗降客が多い方に「新」が付くのは、文字通り「新」だから。わざわざ語るまでもない。大久保駅の開業は1895年、新大久保駅は1914年。
新大久保一帯とされるのも、「新大久保駅」の方がメジャーだから。
だが、新大久保駅の周辺は大久保駅の周辺でもある。
新大阪=大阪、新横浜=横浜のように徒歩では簡単にたどり着けないところでは「新」と名乗っていいが、新大久保=大久保の一帯を「新大久保」とやってしまうのには違和感しか感じない。
新宿区が設置した、アクリル板の地図。
町・丁目ごとに色分けされている。
駅がどこに属するかが分かってガックリ。
両駅とも「大久保」「新大久保」ではない。「百人町一丁目」だ。
「新大久保」はどこにもない。「大久保」はあるが、地図で新大久保駅から左に少し行かないと区域にならない。(方角では東、戸山町、飯田橋方面)
地図にある情報では「カオス」と思えてしまうのだが、ネット検索したら、ウィキペディアの説明で「カオスじゃない」とわかった。
品川駅が港区、目黒駅が品川区と似た訳の分からん事をやりやがって…と思い調べてみたら、歴史的事情の賜物と分かった。
1889年に発足した大久保村、1912年に町制施行された大久保町の跡だと。1932年に東京市に組み込まれて消滅、淀橋区の一部へ。その後淀橋区は1947年に新宿区に。
大阪市淀川区に、隣の東淀川区の名を冠する高校・JR駅があるのと似たようなものだ。
こんなところでウィキペディアは役に立つ。
この辺までは新宿区の歴史編纂みたいで、一般にはあまり興味が持たれない。
ここからは、腐りかけの奥さまやら、低賃金で結婚できない、風俗でやり過ごす男が見てくれるかもしれない話です。
個室ビデオ店・ビデオボックスの看板。
狙っている客は、明らかに中国人と韓国人とわかってしまう。
とりあえずGDPで世界最大公約数の英語があって、中国語があって、ハングルがあって…日本人をターゲットにしていない雰囲気。
でも実際には、「日本人には説明するまでもない」だけ。この辺りに中韓人が多いから中国語・ハングルでの説明を出しているだけ。
中に置かれるDVDは日本で入手可能なアダルトビデオとか、Vシネマとか、漫画本とか…。
看板以外は日本国内に点在する個室ビデオ店と何ら変わりがない。
「新大久保=韓流」があまりにも広まってしまったので、韓国系・北朝鮮系が中心かと思ってしまいがちだが、どうもJR2駅の間は中国系と韓国系が混在する一帯らしい。
近くでは、中国語のフリーペーパーが置かれるところもあった。その一方、韓国のフリーペーパーは見ることなく終わった。
ドラッグストアの店先には、韓国人向けの辛ラーメンが積まれていた。
日本人一般向けにも進出したものの受け入れられず撤退。今は韓国系の人が集まるところでしか見られないかもしれない。
チェーン展開する「ステーキくいしんぼ」の一つ。大看板にハングルも。いかにもこの一帯だ。
大久保通りからちょっと路地に入った。写真左手に写る餃子の王将で昼食を取るために。
13時を回っていたが、込み合っていた。
客は仕事しているのか? と混み方から疑問を持たされてしまった。外回りの営業氏、昼休みシフトの人が来店しているケースは認めるとしても。
それにしても、ここはどこなんだよ。写真に写る看板の文字を並べただけで、アジアのごった煮と分かってしまう。
字面を額面通りに解釈すれば怪しくないものの、お店のホームページに掲示される女性スタッフ(コンパニオン)の写真が性風俗店のスタイルとそっくりだったり…怪しい。
そっち方面に興味がある人はどうぞ…以外のコメントは控えよう。
- 南国美人マッサージ
- 愛アカスリ

韓流には疎いので、誰が誰だか分かるはずもない。
あちらさまの日本デビューへのプロモーションでやってきたことだけはわかったが、公道でどうどうとやっていいのか?
一応、新宿駅東口と高田馬場駅東口を結ぶ道路の未着工部分・道路予定地なので、土地管理者に許可を取っていれば差支えがないことにはなるが、すぐ目の前の都道・大久保通りの歩行障害になるだろ。
※写真はないが、韓流百貨店とか、韓流IDLの店とか…外観は申し訳ないが、四半世紀前の日本アイドルのお店みたいだった。

書店の盛好堂。店構えから、古くからあると分かる。
近所の人相手に、書籍や雑誌の数々を売ってきたはず。
だが、ここも韓流に塗りつぶされた跡が。
店先のガラスに貼られるポスターがそれにあたる。
- K-STAR LOVERS
- K-BOY PARADISE
- 美男(ミナム)K-STREET
- 人気歌謡JAPAN[SBS人気歌謡公式マガジン]にKARA
- 韓国人男子グループらしいSOSのサイン入りポスター
- 韓流占いパワー
- 韓国時代劇歴史大辞典
などなど。自動ドアそばには、幼児向けの絵本が棚に差し込まれているのが写真に写っているが、店内はあちら様のもので埋め尽くされていることが想像できてしまう。
よくわからんが、大久保駅、新大久保駅から大久保通りを東に歩いたら「カオス」って言葉だけが頭をよぎってしまったのだった。
歌舞伎町と新大久保一帯の間を走る職安通りも韓流進出が激しいのであるが、所詮街外れ。総本山の大久保通りには敵いません。
その後、明治通りの方に歩いて行ったのだが、いわゆる新大久保一帯のような雰囲気などなし。新大久保一帯の、パスポートいらずの韓国化に参ってしまったのでした。