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東洋経済10/25号の特集「家族崩壊」について

「家族崩壊
 考え直しませんか? ニッポンの働き方

と、週刊東洋経済10/25号(20日発売)の表紙に出ていた。

表紙を見ただけでは特別興味を惹かれるような雰囲気は見られなかった。しかし、お昼休みのちょっと空いた時間、並んで平積みされた週刊ダイヤモンドと週刊東洋経済の表紙をみて、なんとなく東洋経済のほうに関心が向かい、見てみることにした。高島屋と阪急阪神の経営統合とか、海外の格安航空会社が続々日本上陸とかは特に読むことなく、メインの「家族崩壊」へとページをめくった。
出だし数ページの図表の部分は、東洋経済の誌面を見てもらえばいいので省略する。



特集の記事内容は、大きく3章立ての構成となっている
  1. 忍び寄る下流家族の拡大
  2. 押しつぶされる中流家族
  3. 家族の絆が壊れるとき

この3つの章を他の言葉で置き換えると、以下の内容が主題となる

  1. ワーキングプア
  2. 過労死・長時間問題
  3. 家庭崩壊

いずれも大きな問題を取り上げているのではあるが、ここでは「忍び寄る下流家族の拡大」の項を中心に書評をしてみる形にする。

低賃金を得るために削られる生命」と、介護職につく妊娠中の女性の勤務状況を評するのは実に的を得た表現だった。無茶苦茶なシフト勤務で体が持たず、切迫流産に。しかし、無茶苦茶なシフトを免れるには職を辞すかパートタイマーになるしかなく、今度は生命を維持するための収入が得られない。これでは、子供を設けるのは無理であることを身をもって体現させてしまったものと言うしかない。

このことは象徴的な例だが、給料が安すぎで生活維持ができずに離婚に至ったとか、結婚を断念するなんていうのは容易に理解できてしまう。国民皆結婚状態に近い50歳以上の世代では、生活のために離婚しない人たちが普通にいた感じがするが、それ以下の世代では生活のために結婚できない人たちが普通にいる状況に陥っている。
50歳以上の世代に「まだ結婚しないの」の意識を持たれてしまう人たちの多くは、「そんなの考えられない」ともがいている。ある年齢を超えてしまうと、結婚していないと生き辛い社会構造であることは変わっていないが、相手を探す以前に、それを考える状況にすらなっていない人が沢山いる。

一般には、氷河期世代といわれる2008年時点の25~35歳世代が割りを食っていると言われているが、実際にはその上のバブル世代や、最終学歴の関係でその下の世代の一部にも悪い影響が生じている。

氷河期世代に派遣や期間労働者が多いと言うのは言うまでもない。派遣や期間労働者の賃金が正社員一般に比べて少ないことは否めないのも現実。
バブル世代については、就職そのものは楽だったものの、その後のバブル崩壊で賃金改悪の泣きを背負わされる結果となり、その上の世代に比べて得られる賃金は少なくなってしまっている。
また、いわゆる氷河期世代を外れていても、高卒や専門学校卒で就職しようとしたような人たちで、就職期が採用氷河期に直面してしまい、不本意な就職を余儀なくされている例も少なくない。



バブル世代以下で晩婚化や非婚化が進んだと言うのは、
(1)男女ともに関わってしまう生活維持の問題
(2)医療進歩の結果、男性にしわ寄せが向かった
の2つの面がある。実際には、団塊ども、(第二次世界大戦の)戦中生まれどもが、てめえさえよければいいと、孫子に負債を残しやがった暴力の結果とも出来てしまう。

2つ目の「医療進歩の結果、男性にしわ寄せが向かった」というのは、経済の論理からは逸脱するため、注意書きの意味もあるので分けて書く形とする。
日本の場合、第二次世界大戦で多くの戦死者が出た。戦死者の多くは当然男性。そのことで、戦後しばらくは成人女性の方が多い世代が多い形となった。しかし、人間と言うものは、男性のほうが女性より5%ぐらい多く誕生するもの。「女あまり」の状況は、下の世代が年を取っていくにつれ徐々に解消されていった。
生命体としての人間は、年齢を経るごとに女性の比率が高くなっている。医療の進歩の皮肉なのだが、人が死ににくくなっていった結果、日本で男女比が逆転するのは40歳ぐらいにまで上昇する形になっている。
バブル世代より上の世代では、国民皆結婚のイメージが強い。単純に女性の数のほうが少ないのだから、男性にあぶれるものが多くなるのは仕方がないことなのだが、下の世代から女性を補給する形で国民皆結婚の世代を作り出してしまったイメージすらある。
結果的に、供給不足の女性を下の世代から補給して、下の世代に男あまりを後送りしてしまったと言うことになる。同一年齢での男女の未婚率に差があると言うのは、単純な男女の婚姻年齢差だけでは説明はつかない。

ここからは本題。
結婚と言うものはそもそも、愛とか閨閥とかを形にするためのもの。形にできない状況下でできるはずなんてない。低所得の男では生活なんてできないから相手として眼中には入れてもらえなくて当然。低所得をブサメンと言い換えても通用してしまう。

結婚と言うものをする/しないは個人の趣味と思われがちだが、冗談も程々にしてほしい。悲惨な状況におかれてはそんな選択肢は用意すらされていない。未婚率の増大は、悲惨な状況を端的に表すものであることを理解しないで、結婚後の出産対策をやっているのは過剰な施しを受ける層を作り出す不公平拡大施策でしかない。社会の不公正が不公正を増幅させるのが現在の少子化対策なのだから。

そういえば、日本の住宅制度と言うものも、持ち家でないと極めて不利な形になっている。保証人を家賃上乗せの形でやってもらえる制度は普及しつつあるとは言え、まだまだわずかでしかない。そのことも不安定さを増幅させるものになっている。建物の耐震性向上とかが言われたのは間違いとは言わないが、建物もろとも死んで構わないと思っている人が多数いる状況で、住む所が確保できない人を多数生んだまま放置するのは、最多数の利益に反すると考えざるを得なくなった。

しかし、たまにはピント外れのことを言うやつが出てきているのも現実。
経産省の山田正人、おまえのことだよ。
「男性が働きすぎるから女性は産みたがらない」アホか! 給料が安いから働き過ぎないと生活できないんだよ! 給料が安すぎるから女性が産むことを断念している現実が分かっているのか! その女性に子供の種を授ける男も腰を振れんぞ!

人の意見にはいろいろあっていいが、現実を理解できないようなやつがいるのも現実。それが政策を考える官僚にいるようでは、「家族崩壊」の見出しにある記事の数々は解決できない。こんなやつには政策は考えさせず、優秀な官僚が登場するのを待つしかないと考えると、日本の将来はやはり暗いと言わざるをえないのかもしれませんね。




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Author:プラチナヒルズ
黄海…もとい後悔三国(中華人民共和国、大韓民国、朝鮮民主主義共和国)は反日で構わないが、プロパガンダで貶めるから嫌いです。
原発は放射性廃棄物の無害化技術が実用化されたら賛成に回ります。

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